休職がここまで長引くとは、最初は思っていませんでした。
少し休めば戻れるのではないか。
診断書の期間が終わるころには、少しは動けるようになっているのではないか。
どこかで、そんなふうに考えていたと思います。
でも実際には、思っていたようには回復していきませんでした。
休職が長引くにつれて、焦り方も少しずつ変わっていきました。
最初は「早く戻らなきゃ」という焦りでした。
でも時間がたつにつれて、それは少し違う形になっていきました。
本当に戻れるのだろうか。
前と同じように働けるのだろうか。
そもそも、前の生活に戻ることが正解なのだろうか。
そんなことを考えるようになりました。
目次
診断書を更新できたとき、最初は安心した
休職中、診断書を更新するタイミングは、自分にとって大きな区切りでした。
診断書を更新できるかどうかも不安でした。
もし更新できなかったら、会社に戻らなければいけないのではないか。
まだ戻れる状態ではないのに、どうしたらいいのか。
そんな不安がありました。
だから、診断書を更新できたとき、最初は少し安心しました。
まだ会社に戻らなくていい。
今の状態で、無理に復職しなくていい。
そう思えるだけで、少し息ができる感じがありました。
ただ、その安心とは別に、休職が長引いている現実もありました。
診断書を更新するということは、まだ戻れないということでもあります。
その事実を突きつけられるような感覚もありました。
安心しているのに、落ち込む。
休めることにほっとしているのに、まだ戻れない自分にがっかりする。
その二つが、同時にありました。
「うつ病」と聞いたときは落ち込んだ
特に落ち込んだのは、あとから「うつ病」と聞いたときでした。
それまでは、自分の中でどこか「一時的に調子を崩しているだけ」と思いたかったのかもしれません。
少し休めば戻れる。
今だけしんどいだけ。
時間がたてば、また元に戻れる。
そう思いたかった部分がありました。
でも、診断名として「うつ病」と聞くと、自分が思っていたよりも遠くまで来てしまったような気がしました。
もちろん、診断名が変わったからといって、自分自身が急に変わるわけではありません。
それでも、自分の状態に名前がついたことで、逆に重さを感じてしまいました。
ああ、自分はそこまで崩れていたのか。
もう簡単には戻れないのかもしれない。
そんなふうに感じました。
妻や会社に迷惑をかけていると思っていた
休職が長引くと、周りに迷惑をかけているという気持ちも強くなっていきました。
妻にも迷惑をかけている。
会社にも迷惑をかけている。
そう思っていました。
自分が働けないことで、妻に心配をかけている。
家の空気も重くしているかもしれない。
会社では、自分の仕事を誰かが代わりにやっているかもしれない。
考え始めると、いくらでも出てきました。
でも、その一方で、まだ会社には行きたくありませんでした。
迷惑をかけていると思う。
申し訳ないとも思う。
それでも、会社に戻ることを考えると、体が拒否するような感じがありました。
この矛盾が、かなりしんどかったです。
戻らなければいけないと思っているのに、戻りたくない。
戻りたくないというより、戻れる気がしない。
そんな状態でした。
収入が減る不安もあった
休職が長引くと、お金の不安も大きくなりました。
収入が減る。
この先どうなるか分からない。
いつまでこの状態が続くのか分からない。
そういう不安がありました。
自分の場合、ある程度の資産があることは支えになっていました。
すぐに生活が壊れるわけではない。
少しは考える時間がある。
そう思えることは、かなり大きかったです。
ただ、その一方で、中途半端に資産があることが逆に悩みにもなりました。
まったく余裕がなければ、もっと早く何かを決めるしかなかったのかもしれません。
逆に、完全に働かなくてもいいほど余裕があれば、また違った判断ができたのかもしれません。
でも、現実はそのどちらでもありませんでした。
今すぐ詰むわけではない。
でも、一生安心できるほどでもない。
その中途半端さが、かえって判断を難しくしていたように思います。
前の生活には戻れないかもしれないと思った
休職が長引くにつれて、前の生活に戻れないかもしれないと思うようになりました。
前と同じように朝起きて、会社に行って、仕事をして、帰ってくる。
当たり前のようにしていた生活が、急に遠いものに感じました。
以前の自分ならできていたことが、今はできない。
考えようとしても頭が回らない。
会社のことを思い出すだけで、気持ちが重くなる。
そういう状態が続くと、自分がダメな人間になってしまったように感じました。
昔の自分には戻れないのではないか。
もう働けないのではないか。
戻る場所がなくなってしまうのではないか。
そんなことを考えていました。
実際には、休職しているからといって、人間としてダメになったわけではないと思います。
でも、そのときはそう思えませんでした。
働けていない自分。
収入が減っている自分。
妻や会社に迷惑をかけている自分。
そういうものばかりが見えてしまっていました。
焦りは、夢に出ることもあった
焦りは、起きているときだけではありませんでした。
ときどき、夢に見ることもありました。
会社に戻る夢。
何かに追われているような夢。
仕事のことを思い出すような夢。
目が覚めても、あまり休んだ感じがしないことがありました。
休職しているのに、頭の中ではずっと会社のことを考えている。
会社から離れているはずなのに、完全には離れられていない。
そんな感覚がありました。
考えても答えが出ないことを、何度も頭の中で繰り返していました。
戻るべきなのか。
辞めるべきなのか。
働き方を変えるべきなのか。
お金は大丈夫なのか。
どれもすぐに答えが出るものではありません。
でも、答えが出ないからこそ、ずっと考えてしまうのだと思います。
考えても無駄なのかもしれないと思うようになった
最近は、少しだけ思うようになりました。
考えても、無駄な部分があるのかもしれない。
もちろん、何も考えなくていいという意味ではありません。
復職するにしても、退職するにしても、お金のことも生活のことも考える必要はあります。
でも、不安が全部なくなるまで考え続けても、たぶん答えは出ないのだと思います。
どれだけ考えても、復職が怖くなくなるわけではない。
どれだけ考えても、お金の不安が完全になくなるわけではない。
どれだけ考えても、前の生活に戻れる保証が出てくるわけではない。
そう考えると、最後はどこかで飛び込むしかないのかもしれません。
復職するにしても。
働き方を変えるにしても。
別の道を考えるにしても。
完全に安心してから動くのではなく、不安を持ったまま少し動くしかないのかもしれない。
まだ、そうできるとは言い切れません。
今でも焦りはあります。
でも、休職が長引く中で、自分の焦り方が変わってきたことは感じています。
最初は、ただ早く戻らなきゃと思っていました。
今は、戻ることだけを正解にしていいのかも考えるようになりました。
それが良い変化なのかは、まだ分かりません。
ただ、前と同じ生活に戻ることだけを目標にするのではなく、これからどういう働き方なら続けられるのかを考えるようにはなりました。
焦りが消えたわけではありません。
それでも、焦りの中身が変わってきたことだけは、今の自分にとって大きな変化なのだと思います。


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